巡行の開始


まずは新町通りを北へ向かってスタートします。その後、縄の方向を変え、バックする形で四条通りへ出て行きます。まずは町内に挨拶をする意味で、町の北端まで行きます。


山鉾には方向転換をする機能がないため、90°方向転換をしたい場合は、車輪の下に割竹を敷き、水で濡らして滑りを良くして、横方向から綱で引っ張って方向転換します。これを「辻回し」と呼び、巡行のハイライトのひとつになっています。


四条新町の辻回しを無事に終えると、見送りと呼ばれる、山鉾の後方に付ける懸装品を付けます。南観音山の見送りは、加山又造の「龍王渡海図」で、赤地に竜が映える逸品です。巡行の殿を務める南観音山の見送りは、つまりは祇園祭自体の見送りでもあり、それに相応しい作品といえるでしょう。

巡行の準備作業

車輪の動きをよくするために、車軸に油を塗ります。10人以上の大工方がテコの原理で10トン近い山を浮かせ、その隙に車方は車輪をずらして油を塗ります。


全ての準備が整い、あとは出発を待つのみとなった頃、写真撮影が行われます。山の足回りを担当する車方、山の組み立てを担当する大工方、縄がらみで山を作り上げ、巡行では合図を出す役目の音頭取りを行う手伝い方、裃姿でお供をする理事の皆さん、そして囃子を演奏する囃子方、それぞれで記念撮影です。写真は囃子方の皆さんです。

山鉾巡行の朝


朝6時半、山立てを担当した大工方・手伝い方の皆さんが集まります。道狭しと並んでいた出店もすっかり撤去されていて、山が立っている以外は普段の新町通りの朝といった雰囲気です。


埒(らち)と呼ばれる木の柵を外したりする作業が始まりました。やがて囃子方の皆さんも集まり、山に懸装品をつけたり、準備を始めます。

あばれ観音


本尊の楊柳観音をしばりつけた御輿をかつぎ、町内を3周しながら町の両端で激しく揺らすという不思議な儀式。 「明日の山鉾巡行で静かに座っていてもらうために今のうちに暴れさせる」、「北観音山の観音さまへの恋心を暴れることで冷めさせる」など様々ないわれがありますが、正しい説もいつから始まったかもよくわかっていません。

日和神楽

宵山である16日の夜は、南観音山では様々な行事が行われます。



三条寺町を歩いている囃子方の皆さんです。日和神楽(ひよりかぐら)と言って、お囃子を演奏しながら四条寺町の御旅所(おたびしょ:八坂神社の出張所のような社)まで詣で、そこでお囃子を奉納して明日の晴天を願うというものです。


普段、生活を送っている街中に、祇園囃子が響く風景というのもなかなか、ミスマッチで面白いものです。


日和神楽がお囃子の奉納を終え、南観音山に戻ると、今度は「あばれ観音」という行事が行われます。御神体の楊柳観音さまを神輿にくくりつけ、町内を3周走り、大きく神輿を揺らす、南観音山だけで行われる行事。ムービーは、法被に着替えて、気合を入れる担ぎ方の皆さんです。